go-staticmapsのcontributorになった
先日、昨日の記事でも紹介していたgo-staticmapsのコントリビュータになりました。
p-rの内容は、Markerにはあったインスタンスを生成するための関数が、PathとAreaの方にはなかったので追加したという感じです。
具体的には、いままで地図画像にPathを追加するのに、
// パスを追加 path := new(sm.Path) path.Positions = []s2.LatLng{spot1, spot2} path.Color = color.RGBA{0, 0, 0xff, 0xff} //パスの色 path.Weight = 3.0 //パスの幅 ctx.AddPath(path)
このように書いていたのが、今回のp-rによって
// パスを追加 ctx.AddPath(sm.NewPath([]s2.LatLng{spot1, spot2}, color.RGBA{0, 0, 0xff, 0xff}, 3.0))
このように書けばよくなります。余計な変数を宣言しなくてよく、すっきり1行で書くことができます。
自分自身、これがなくてかなり不便に感じていたので、無事mergeされて嬉しいです。
せっかくcontributorになったので、もっと貢献していけたらいいなと思います!
golang.tokyo#11 でLTしてきた
12/11に開催されたgolang.tokyo#11でLTをさせていただきました。
golang.tokyoとは?
プログラミング言語Goに関する勉強会で、去年の10月からほぼ毎月のペースで行われているようです。
自分は普段あまりGoは触っておらず、この勉強会へも初参加でしたが、業務でちょうどいいネタがあったので登壇させていただきました!w
発表内容
「Goで地図サーバを構築した話」というタイトルで発表させていただきました。 Google Mapから自社の地図サーバに移管した話で、地図のデータをどこから持ってくるのか?ガラケー用の地図はどうする?みたいな内容を話しました。
OpenMapTilesもgo-staticmapsも、とても便利なので、一度触ってみると楽しいかと思います。
ほぼ同じ内容をQiitaのアドベントカレンダーに投稿しているのでそちらも合わせてご覧ください。
他の方の発表資料は以下のリンクから見られます。
golang.tokyo #11 - 資料一覧 - connpass
感想
自分自身にGoの知見が少ないのもあるのですが、自分以外の方の発表内容のレベルが高くて、なかなかついていくの大変でした。
ですが、懇親会では和気あいあいと話すことができ、業務でGoを使っていてはまった点などを話せてとても楽しかったです。
次参加する時までにはもっとGoの知見をためておこうと思います...!!
「Webエンジニアが知っておきたいインフラの基本」を読んだ
- 作者: 馬場俊彰(ハートビーツ)
- 出版社/メーカー: マイナビ出版
- 発売日: 2014/12/27
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
この本、前から気になっていて、いつか読むぞ!と思っていました。やっと読んだので、感想をまとめておこうと思います。
一言で言うと、自分にはまだ早かったなという印象です。
自分の過去の投稿を見てもらえれば分かる通り、サーバ/インフラ系の本をいくつか読んできたのですが、それらのどの本よりも情報量が多く(ページ数も多く)、かなり内容が濃いためなかなか読み進められませんでした。 「サーバ/インフラを支える技術」をさらに詳しく、実践的な面も含めて書いたのがこの本という感触なので、一度読んで終わりではなく、「サーバ/インフラを支える技術」と合わせて複数回読んで徐々に理解していくのがいいと思いました。
[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ?スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
- 作者: 安井真伸,横川和哉,ひろせまさあき,伊藤直也,田中慎司,勝見祐己
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2008/08/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 133人 クリック: 2,270回
- この商品を含むブログ (289件) を見る
別にこの本のステマをしようとかいうわけではなく、単純にそう思ったから書いているだけなので、あしからず。
内容的には、前半で基礎知識を詳しく解説し、後半でインフラの構築の仕方、監視の仕方、チューニングする際のボトルネックの見つけ方が載っています。
基礎知識の章で驚いたのは、サーバのスペックについての内容で、CPUやディスクなど、各パーツの選び方が載っていたことです。インフラとはなにかを知るだけでなく、実際に自分で用意する際に役立つように書かれていることに驚きました。 実際自分はそこらへんの知識が皆無なので、まったくついていけませんでしたが...
また後半でも、Howtoだけでなく、監視の章では監視サービスを実際に使ってみている様子から、グラフのどこが何を示しているのかを解説してくれていたり、チューニングの章ではコマンドと入力結果、さらにその入力結果からなにがわかるかが書かれています。 「サーバ/インフラを支える技術」でも、同じようにコマンドと入力結果から考察をする箇所はあるのですが、こちらの本の方が色も見やすかったり、説明がわかりやすいです。 自分は一度読んだだけではしっかりと理解という段階まで至れなかったので、実践しながらもう一周してみたり、もう一度「サーバ/インフラを支える技術」を読んでみたりしながらじっくり理解を深めていこうと思いました。
それでは良いお年を。
「サーバ/インフラを支える技術」を読んだ
[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ?スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
- 作者: 安井真伸,横川和哉,ひろせまさあき,伊藤直也,田中慎司,勝見祐己
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2008/08/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 133人 クリック: 2,270回
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この本は、以前紹介した、「大規模サービス技術入門」をさらに詳しく解説した本です。
最初の3章でインフラを構築するための基本となる、冗長化、負荷分散について詳しく説明されています。
冗長化とはなんなのか?なぜ必要なのか?から入っていき、冗長化するためにはなにが必要かという風に話が進んでいきます。
最初に用語集がついているくらい、初心者に優しい本ですが、話が進んでいくと、サーバのconfigの記述例が出てきたり、コマンドの出力例を見ながら負荷分散について考えたりと、ある程度知識がある人でも楽しめる内容になっています。
この本の2章でMySQLのレプリケーションの話が出てくるのですが、自分がここを読んでいるときにちょうど業務でレプリケーションの知識が必要になりました。
レプリケーションの大体の概念はわかっていましたが、マスターからスレーブに対してデータがどのようにコピーされるのか、マスターからコピー済みのデータかどうかはどのように判断しているのかなどなど、知らなかったこともたくさんあり、とても役に立ったのを覚えています。
4章はチューニングについての話です。
負荷分散といっても、なんでもかんでも分散すればいいってもんじゃないんだ!1台の性能を十分に引き出さないと意味ないんだ!(意訳)
という言葉から始まり、「推測するな、計測せよ」という格言をもとに話をすすめていく感じから、チューニングに対しての気合が感じられます。(多分)
サーバの負荷を見る際に有効なコマンドの紹介(topやsar, vmstat)から始まり、コマンドの出力を見ながら、なぜこのような出力がでるのかをライブラリの中身を見ながら解説していきます。
ただ単に「このコマンド使えばこういう出力でるから、負荷見るときは使うように」というような薄い内容ではないのが、自分はすごく好印象でした。
まず何からすればいい?CPU負荷が高い場合は?I/O負荷が高い場合は?など順に負荷の原因を解明していくプロセスが解説されていて、とてもわかりやすいです。
5章は、サーバ監視の話です。
Nagiosを例にとり、実際に使っていく中で、サーバ監視のあれこれを解説していきます。この章はあまり自分の興味がわかずざっとしか読めていません...また時間があったら読もうと思います。
Nagios - The Industry Standard In IT Infrastructure Monitoring
まとめ
自分はサーバ/インフラの初心者だったため、「大規模サービス技術入門」から読んだ方がいいかなと思っていましたが、「サーバ/インフラを支える技術」を読んでみると、案外こっちの方がわかりやすくためになると感じました。「大規模サービス技術入門」の方ははてなのインターンシップをまとめた形のため、勉強のために読むという感じだと物足りないと思います。
インフラ系の業務で困った時の辞書的な役割をしてくれる本だと思うので、ぜひ一家に一冊あるといいのではないでしょうか。
「問題解決」基礎講座を読んだ
新人コンサルタントが入社時に叩き込まれる「問題解決」基礎講座
- 作者: 松浦剛志,中村一浩
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2016/05/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本は、問題解決とは何かや、問題解決するために必要なプロセスについて詳細に書かれています。 問題解決のための思考法を学びたい人、一度自分の考えを整理したい人などにおすすめです。
「新人コンサルタントが入社時に叩き込まれる」というタイトルはついていますが、難しい内容ということではなく、問題解決の手法について優しく書かれた入門書です。 中の例が少しコンサルタントっぽい例を使っているというだけです。
感想
この本のいいところは、本全体を通した流れがわかりやすいという点と、1トピックを見開きに収めているという読みやすさです。
問題発生から問題解決までの流れを6つのプロセスに分割し、本の序盤で各プロセスをざっと眺め、後半で一つずつ詳細に見ていくという構成になっているため、いまどこのプロセスを見ているのかがはっきりわかり、とても理解しやすく読みやすいです。
また、本の最初から最後まで、左ページにトピックの詳細、右ページに図解という構成を続けているため、すらすらと読み進めることができます。
問題解決の本を読んで、いいところが読みやすさかよという方もいるかもしれませんが、大抵、この類の本は文字ばかりであったり、図が付いていてもよくわからないといったことが多いのに対し、
この本は1トピックで言いたいことを的確に図で表しており、本文も1文でまとめられるほどの情報量に抑えてあります。
「問題解決本」と聞いて、少しびびっていた僕は、この構成にかなり感動しました。
肝心の内容についてですが、かなり丁寧です。
これは良いニュアンスと悪いニュアンス両方を含めています。
良いニュアンスとしては、問題への向き合い方、考えの進め方(プロセス)などが、各プロセスごと細かいトピックにわかれており、具体例とともに示されているため入門者にもわかりやすく書いてあります。データの見方、アイデアのまとめ方などから、原因の掘り下げ方など細かいことから大きなことまでしっかりと書いてあります。
逆に悪いニュアンスとしては、ふせんのおすすめサイズといった、そこまで書くのか!と思うようなことまで書いてあります。自分が読んでいる時に少し気になってしまったため、ここは読む人の好き嫌いがわかれそうだと思いました。
まとめ
問題解決のプロセスを学ぶためには、まずこの本を読むといいのではないでしょうか。
大規模サービス技術入門を読んだ
[Web開発者のための]大規模サービス技術入門 ―データ構造、メモリ、OS、DB、サーバ/インフラ (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
- 作者: 伊藤直也,田中慎司
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2010/07/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 80人 クリック: 1,849回
- この商品を含むブログ (133件) を見る
この本は、株式会社はてなのインターンシップの内容をもとに書かれた本で、大規模なサービスを運営する上で、蓄積されていくデータをどう処理していくのが正しいのか、ということについて書かれています。
インターンシップの内容ということもあり、ビッグデータとはどの程度の規模のことをいうのか?メモリとディスクの違いはなんなのか?など、かなり基本的なところから説明されています。
僕はサーバ/インフラ系の知識を基礎からつけたかったので、この本はかなり役に立ちました。
この本の内容はざっくりわけるとこんな感じになると思います。
- 大規模サービスとはてな
- サーバ側での大規模データ処理
- ハードウェアの基礎知識 (OS、メモリ、ディスク)
- DBの分散
- スケーラビリティ
- アプリケーション側での大規模データ処理
- 圧縮プログラミング
- アルゴリズムと計算量
講義形式で進んでいき、途中で実装課題もでてくるため、あたかも自分が学生に戻ったかのような気分で読むことができます。
サーバ/インフラ系の知識をつけたい方、基礎からおさらいしたい方など、一度読んでみることをおすすめします。
なるほどデザインを読んだ
- 作者: 筒井美希
- 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション
- 発売日: 2015/07/31
- メディア: 単行本
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みなさんは「この広告すごい引き寄せられるなぁ」とか、「この雑誌は読みやすくて好き!」などと思ったことはないでしょうか。
逆に、 「この本どこを見ればいいのかわからない...」や「チラシがカラフルすぎて目がチカチカする...」などと不満を口にするときはないでしょうか。
その広告はなぜ引き寄せられるのでしょうか。その本はなぜどこを見ればいいのかわからないのでしょうか。
みなさんが思っているそんな感情を言語化する助けをしてくれるのが、このなるほどデザインです。
この本は、もとは新人デザイナー向けに書かれた本ですが、デザインの知識がなくても読めるデザイン入門書になっていて、
デザインとはなんなのか?
デザイナーは普段どういったことを気にしながらデザインしているのか?
自分がデザインするときのポイントは?
など、初心者なら知りたい内容がぎゅっと詰まっています。270ページほどありますが、絵や写真がたくさん使われているため、本が苦手な方でも読みやすいと思います。
本全体は3章構成になっており、だんだんとデザインの世界に踏み込んでいくような流れになっています。
Chapter 1では、雑誌の1ページを例にとり、いろんなパターンでデザインした場合の良し悪しを見ていきます。
なんとなく「見やすい」と思っていたのが、「大きな文字サイズ」であったり「種類別の色使い」など具体的に言語化されているので、すごくなるほどと思わされます。
Chapter 2では、デザイナーが心得ているデザインのコツが紹介されています。
どの情報がより大事か?
主役となる情報はどれか?
デザインを人にたとえてみる
などなど、言われてみるとたしかにと思うことが書かれており、ここもなるほど連発です。たしかにと思うということはデザイナーの方たちは私たちの心などお見通しというわけなんですよね...
Chapter 3では、デザインの詳しい話に入っていきます。
書体が違うと伝わる意味はどのように変わるのか。
狙った色を作るためには?
主役を引き立てるページの構成は?
などなど、人にメッセージを伝えるために、ここまで考えられていたのかとデザインの奥深さを痛感させられます。
僕はデザインはまったく経験がありませんが、とても楽しく読めました。日々目にする広告やチラシなどをちょっと違う目線から見ることができそうです。
まだ読んでない方はぜひ読むことをおすすめします。